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科学と長年の研究が明らかにした幸せとは何か|オキシトシンが鍵

こんな方にオススメ記事!
  • 幸福感に繋がる脳内分泌ホルモンを詳しく知りたい方
  • 科学的に幸せになる方法を知りたい方
  • 幸せについての研究を知りたい方

本記事では、科学的に幸せになる為の方法についてご紹介していこうと思います。

近年、脳内の画像解析技術が進歩し、100種類以上ある脳内物質の働きも解明されつつあることや長年にわたる研究結果が出てきている事で幸せとは何かが明らかになってきています。

目次

代表的な幸せホルモン

幸せホルモンとは、脳内ホルモンの一種です。脳内ホルモンとは、脳内に分泌されるホルモンや神経伝達物質の総称です。人間の脳には、心や身体を正常に保つため、100種類以上の脳内ホルモンが分泌されています。脳内物質ホルモンの中には、感情や意欲に大きな影響を与える物質も存在します。

・喜び
・楽しみ
・やる気

これらの幸福感を与える物質が「幸せホルモン」と呼ばれるものです。「幸せホルモン」と呼ばれる代表的な物質は下記の3種類です。

セロトニン
ドーパミン
オキシトシン

それぞれの物質の効能や増やし方を詳しくご説明していきます。

① セロトニン

「セロトニン」とは、心のバランスを整える作用があるホルモンです。セロトニンが分泌されると、他の神経伝達物質が暴走することを抑制し、平常心を保ちやすくなります。また、睡眠を促す「メラトニン」というホルモンの原料にもなり、質の高い睡眠にも繋がる効果があります。

セロトニンは、たんぱく質を摂取したり、太陽の光を浴びることで分泌されるほか、ウオーキングなどの運動によっても分泌されます。

② ドーパミン

「ドーパミン」は、うれしいことが起こると脳内で分泌されるホルモンです。分泌されると物事に対する意欲が湧くとされています。

ドーパミンは、小さな目標を達成することで分泌されるといわれています。また、チーズや納豆、かつお節などに含まれるアミノ酸「チロシン」の摂取も有効です。セロトニン同様、ウオーキングなどの運動によっても分泌されます。

③ オキシトシン

「オキシトシン」は、セロトニンと同様に心を落ち着かせる効果があるとされています。セロトニンとの違いは、分泌方法にあり、親切をした時や親しい人とのハグなどボディタッチで分泌されるという特徴があります。人とのかかわりの中で生まれる脳内ホルモンです。

幸せホルモンは、バランスのいい食事、質のいい睡眠、適度な運動を取り入れることで分泌を促すことができます。生活習慣を改善することが、ストレス解消に大きな効果をもたらすといえるでしょう。

次にハーバードの研究を見てみましょう。

ハーバードメン研究が示す幸せになる条件

研究は1938年に開始されてから75年間にわたって続けられている、世界に存在する最も長期的な研究のうちの1つで、ハーバード大学に入学した268人の男子学生(メンズ)を、現在に至るまで追跡している研究。研究に協力してくれた人を死ぬまでモニタリングし続けるという研究です。

IQや飲酒癖・家族との関係など、あらゆる要素から心理学、人類学、身体的な人間の特性など幅広い分野を調査したものです。

この研究を30年以上指揮しているGeorge Vaillantさんが主張するのは、老年における「幸福」と「健康」と「温かな人間関係」の持つ強い相関関係です。

「温かな人間関係」を築けている男性は、そうでない男性に比べ専門的分野で成功を収めた人が約3倍もいた

幼年期に母親と暖かな関係が築けていた男性は、そうでない男性よりも8万7000ドル(約890万円)も年収が高い

幼年期に母親との関係が乏しかった男性は、老年において痴呆を発症する可能性が高い

長年研究に関わっていた、George Vaillantさんは、「幸福な人生は、愛の一言に尽きる。」と述べており、幸せになる条件とは、「人を愛する能力」を養うことだそうです。

また、2009年に公開されたThe Atlanticの記事によると、金銭は生活に必要なだけ確保されていれば、それ以上は必ずしも幸せにつながるとは限らず、むしろ、愛・思いやり・感謝・希望・信頼・寛容さなどポジティブな感情が人の幸福に効果をもたらすとされています。

人を愛する能力 = オキシトシン

ここまでで以下2点お伝えしてきました。

●幸せになる条件とは、人を愛する能力を養うこと。

●人を愛する能力を高める脳内ホルモンは、オキシトシンであること。

つまり、オキシトシンを高める行動が、人を愛する事に繋がり、愛されることに繋がり、温かな人間関係を育むことができるのではないでしょうか。

オキシトシンの分泌を最大化しよう

オキシトシンを分泌する行動とは何かを見て行きましょう。

・人やペットとスキンシップする

オキシトシンは皮膚への「感覚刺激」によって分泌されやすいと、多くの研究が示しています。
ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』では、毎週火曜日に必ず1回はハグをするという「ハグの日」が登場し、話題になりました。オキシトシンの分泌という点から見れば、とても効果的な習慣だと言えるでしょう。

・幸せな映画を見る

ミラーニューロンの働きにより、幸せな映画を見ることで幸せな気持ちを抱き、オキシトシンの増加が期待できます。

・親切にする

人に親切にすることによっても、オキシトシンが分泌されるのだそう。良い行ないをした後にすがすがしく感じるのは、オキシトシンによって幸福感がもたらされるためです。

「困っている人がいたら助ける」「身近な人に優しくする」など、普段からなるべく善行を心がければ、オキシトシンを通して自分自身の幸福につながります。「情けは人のためならず」ということわざは、「人に対して親切にすると自分のためになる」という意味ですが、オキシトシンという観点でも的を射ているのです。

オキシトシンの分泌は以上のような行動によって最大化が可能になります。
次は、価値観を作る上で参考になる整理方法を見て行きましょう。

「非地位財」に着目してオキシトシンを最大化しよう

簡単に経済学者のロバート・フランクが定義した「地位財」と「非地位財」について説明します。

周囲との比較で満足を得るものを「地位財」、他人との相対比較とは関係なく幸せが得られるものを「非地位財」と整理しました。「地位財」の具体例は、所得や貯蓄、役職などの社会的地位、家やクルマなどの物的財。一方の「非地位財」は、健康、自由、愛情などです。

●地位財

「少しでも年収を上げたい」や「人より良い車や時計が欲しい」は「地位財」の獲得を目指す志向ですが、ドーパミン的幸福であり幸福が持続しません。

●非地位財

健康、自主性、社会への帰属意識、良質な環境、自由、愛情などが挙げられますが、オキシトシン的幸福で幸福が長続きする特徴があります。

成熟した先進国である日本に住む以上、「地位財」よりも、幸福の持続性が高い「非地位財」を追求することが、豊かな人生を送るカギになります。「モノよりコト重視」のミニリストが流行している理由も「非地位財」に価値を置いた時代にマッチした生き方だからなのかもしれません

最後に

最後までご覧いただきありがとうございます。

長年の研究や科学を見ていただきました。価値基準や自身の行動の見直しなど様々なことに使える知識だと考えています。

少しでも参考になれば幸いです。

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